me vs myself

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ex. SIMI LABのDyyPRIDEが檀廬影(Dan Yekage)名義で2019春に出版した小説。

↓このインタビューを読んで気になったので購入(私が好きな宮沢賢治新藤兼人への共感を語っていたので)

https://fika.cinra.net/article/201909-dyypride_kngsh

小説ではあるけど、彼自身が受けてきた理不尽な差別や抑圧の日々が垣間見れる。それらに折り合いを付ける為にアルコールやドラッグの助けを借りて自我を消そうとしたり、何かを求めて旅に出たりするが答えは見つからない。遂には自分自身を消し去りたいという衝動に引き込まれ、闇の深淵への憧れは強くなる。。。

 

場面とともに入れ替わる多彩な登場人物たちのちょっとした動きや、街や風景の色までイメージ出来てしまいそうな鮮やかな文体で、一本の映画を観るように一気に読み通しました。DyyPRIDE自身も映画制作に関心があるみたいなので、いつか観られる日を楽しみにしたい。