A View to A Review

 

ある批評家と、ある文筆家兼アクティビストとの衝突を見た。いや、実際には衝突というよりは、批評家がアクティビストから指摘された記事上の誤った歴史認識や表現をどうしても認めることができず、遂には一方的に遮断してしまったといった記述が正確であろう。さらには批評家仲間がアクティビストに対し罵声を浴びせた上にブロックするオマケまで付いてくる有り様で、そういえば過去にあったラップ専門雑誌においても、01年頃から同じようなものを感じて購読を止めてしまった事を思い出していた。

文筆家兼アクティビストの方は、恐らく私よりひと回り(ふた回り?)若いだろうけど、ラップ/ヒップホップの歴史のみならず、当時の世相・社会にも造詣が深く、そこそこ知っていると思っていた私も、彼の文章から多くをのことを学んだ。

日本のダンスミュージックやラップミュージックにおいては、批評の衣をまとった自分語りボースティングマンよりも、彼のような正しい知識と歴史の語り部が必要だと常々思っていたけど、経済においては異なる力学が作用するのだろうか。そして自分が欲するような00年代よりも昔の情報は、ネットではますます見つけづらくなっているように思う。結局昔の情報を辿るときは件の雑誌を読み返したりする。ずいぶんと昔に、ダンボール一杯のソースマガジン(アメリカのラップ専門雑誌)を売っ払ってしまったが、アレは失敗だったなあ。色々と問題も多かった雑誌だったけど、当時の広告やらアルバムのレビュー、名物コーナーであるUnsigned Hypeの記事なんかも、今となってはたいへん貴重な資料となったであろう。デジタル書籍が浸透して、これらの情報にも時空を超えて容易にアクセスできるようになると思っていたけど、そうでもなかったみたい(無念)。

 

タイトルは特に意味なく007の過去作をもじってみたけど、最近家に届いたのは最新作のサントラ

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ダニエル・クレイグ主演の最終作、そして音楽を手掛けるのは巨匠ハンス・ジマー

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派手ハデなゴールドカラーのディスク。

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007と巨匠、意外と初めての組み合わせ。今作も当初違う人(ダン・ローマー)が担当していたらしいが、製作会社との創造上の相違(?)により降板、からのご指名だそう。

007の歴史を取り入れながらも、雄大な巨匠サウンドも健在、これは劇場で観て、聴くべき音楽だなあ(まだ観に行けてない)。

そして、映画"インセプション"のサントラ以降で親交を深めているジョニー・マーも今作の製作に参加しています。

今回の主題歌はビリー・アイリッシュで当初一ミリも興味無かったですけど、この盤にも収録されているので聴いてみたら結構良かったな。

 

2021のBF/CMからのホリデーも地獄みを増して準備・対応に追われているけど、くたばってる場合では無いな。