100人の曽我部さん

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先日、ジェットセット京都店にネット購入して取り置きしていたレコードを引き取りに行ったときのこと、入り口に並べられたフライヤーやチラシに混じって置かれているひとつの小冊子が私の足を止めた。2001年以降に曽我部恵一がリリースしてきた膨大な数の曲の中から、126人が選ぶ"曽我部さんの一曲"選集。選者は有名無名職業年齢性別問わず、様々な人がそれぞれの生活や人生と曲の関わりを語っています。

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ザ・なつやすみバンドの中川さんはソカバン一発目のアルバム"キラキラ!"からの一曲目"天使"を選んでますね。ふむふむ。他は"キラキラ!"や"魔法のバスに乗って"が多いですね。

私は断然、"チワワちゃん"が好きですね。愛娘が病気になった実家のチワワに手紙を書いてあげるというお話。特に私も娘が生まれて家族に加わってからというもの、この曲を聴くたびにサビの"可愛いね〜"と同じように微笑ましい気持ちになるのであります。

 

とは言え"キラキラ!"もリアルタイムでちゃんと聴いてたワケでは無く、サニーデイサービス期含め、90年代00年代と曽我部さんの音楽をきちんと聴いて来なかった私に転機が訪れたのは2013年のこと。"汚染水"を聴いたときの衝撃で初めて彼のレコードを買った。7インチシングルにアカペラなどを収録したCDも付属していたので、いつか勝手にリミックスでもやりたいなと思ったりもしていた。

その何ヶ月か後、妻が2人目の子を産むにあたり、某私鉄駅の裏路地でやっていたカフェを自宅に移転することを決めた。裏路地のカフェの跡にはパスタ屋が入ることが決まった。自らパスタも作るオーナーは有名なバンドのメンバーらしいよ、と妻から聞かされた。それが曽我部恵一Bandの上野智文さんだと判るのに時間は掛からなかった。

そのパスタ屋"mascot"がオープンして早速食べに行き、ミーハー丸出しで話しかけた。上野さんはアルバムのジャケ写同様に、柔らかい笑顔で私の話を聞いてくれた。それから自然と、曽我部恵一Bandを含め、曽我部さんの音楽も私の生活に少しずつ溶け込んでいった。

ここ3年は単身赴任が続いていて、お店に行くことがなかなか出来なかった。しかし、先日遂に東京への帰任が決まった。帰ったら、あのモチモチした食感の美味しいパスタを食べに行こう。

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追記

2021年某月某日、帰京してずい分と時間が経ってしまったが、ようやくmascotへランチを食べに行く時間ができた。お会計のタイミングで上野さんにこのフリーペーパーのことを尋ねたら、ご存知でなかったので差し上げました。持つべき人に持っていて欲しかったので。満足。