大阪での単身赴任も残すところ一週間となり、引越しの準備はあるものの、京阪神エリアで行っておきたい場所が幾つかある。その一つが音楽好きやレトロ建築好きには有名な、旧グッゲンハイム邸。本当なら、何か気になるイベントがあるときに行こうと思っていたが、今年に入りまさかの新型コロナウィルスの影響で全ての観客イベントは中止。やはり行きたい所は思いついた時に直ぐ行かないとアカン…
しかし!6月から月イチの一般公開が再開されましたので、ラストチャンスを逃さず行ってきました。
て、何でカレーの写真やねん!の訳は、お昼ちょい前に塩屋に到着も、旧グ邸の公開はお昼の12時からという訳で、まずは腹ごしらえに駅前の小径を進み"ワンダカレー"を目指す。
トロトロになるまで煮込んだ牛すじがたっぷりと入ったフルーティで爽やかな辛さのカレーは夏にピッタリです。冬でも食べたいけど。
もっと辛みを!という方にはテーブルに備えてある辛みオイルを足して調節でき〼。
駅前の小径を抜けて山陽電車の下をくぐり、海沿いの道に繋がる道路に出ると、旧グ邸側に渡る踏切があるんですが、メッチャ狭い!電車が通過する時超絶スリリング!
こんな感じで、鉄分多めの方にはオススメ。
建物が見えてきました。
予約不要・見学自由とのことでしたが、人の気配もなく心配性チキン野郎の私は一応事務局を覗いて挨拶がてら見学の旨を伝える。明るい声でどーぞご自由にとのお言葉が返ってきたのでさっそく邸内へ。
いやー素晴らしくていちいち説明するのも無粋ですね。
これだけ大きな歴史的価値のある建築を維持修繕し、こうして皆に開放し続けているのは本当に大変なことだと思いますし、尊敬します。当初は壊される予定だったこの建物を引き継ぎ、仲間たちと手づくりで再生し、音楽イベントをやってゆくうちに話題を集め、これまでにメジャー/インディー問わず数々の実力派ミュージシャンやDJ達がこの地を訪ねて来ました。今は無観客イベントを少しずつ再開したようです。こうして運営維持しながら、地域のお店や住人たちとの交流を次第に深めてゆき、再活性化にもひと役買っており、地域再生のロールモデルとしても注目されています。
ていう話は、何年か前に"旧グッゲンハイム邸物語"という、この洋館の再生と地域との繋がりづくりを書いた素晴らしい本があって予習済み。
邸内のテーブルには、歴代のイベントフライヤーがラミネートされて置いてあります!
デザインしているのはイベント側の人だろから、著作権とかの制約あるのかもしれないが書籍化して欲しいなー。
庭も広い!でも、しっかりと手入れされていました(我が家もここまで広くは無いが頑張ろう…)。
日本の家や街並みは、どうしてもスクラップアンドビルドが基本で、古き好き街の香りを跡形無く滅して、隣り同士もガチャメチャのファサードとバカクソ親切だらけな看板、そこに電線をスパゲティのように張り巡らせたら混沌魑魅魍魎のアジアンシティ一丁上がりという、お決まりの哀しい街づくりがディベロッパーによって行われるのは、これまで建築や土木や都市計画に携わってきた人たちの絶望的センスの結晶であることは間違いありません。
私が住んでいる桜ヶ丘の街も、最近では世代交代とともに古き佳き住宅が惜しげもなく豪快に潰されてくのを見ると、そのままで売って誰かが手入れしながら住み続けて欲しいなーと思う。