活字中毒者2022 pt.2

通勤時間長いから、どんどん読んじゃおう。片道1時間ちょっとも有意義に過ごせる。

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<悪党の詩 D.O.自伝>

今年ダントツ一番面白かった本。コワモテな表紙でちょっと引いた人も是非手に取って読んで欲しい。幼い頃、周りにあった芸術的環境で培われたと思われるセンス、その後一変した環境でも逞しくクレバーに、時に闘い、時に助け合ってサヴァイヴした果てに築いたゲットーの叡智。自身のルールに則りつつも、ある一線は越えずに踏み止まる矜持や、時にストイックに時に豪胆さを見せて勝ち上がってゆくしなやかさを見ると、実にストリート偏差値の高い人であることが分かる。まあ色々とあって捕まって出て、また捕まってしまうのだが、当然これに屈せず這い上がってくるだろう。その時にどんな想いをラップに落とし込むか楽しみである。

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<街のものがたり>

次世代を中心とするラッパー達のリリックと、それらの解説&インタビューとで構成された本。2013年刊なので、次世代と書いたが今やシーンの主力として活躍する人々、PUNPEE、OMSB、MARIA、田我流、AKLO、OTOGIBANASHI's、ERA、それにライムスターが名を連ねる。Summit率高いですね。

今どきなんかだと、Amazon MusicなんかでもB-Sideというアーティストによるボイスコメンタリーが加えられたプレイリストあるけど、それとも近い気がする。これの日本人アーティスト第一弾はマーティン(鈴木雅之)で、実は私が音楽業界の知人とデジタルミュージックの人を繋いで実現に至った経緯がある。最近だとkZmの新作でもこれがあるけど、なかなかイイです。

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<新蒸気波要点ガイド>

いわゆるVaporwave勃興から、その後派生したものも含めたディスクガイド。インタビューが豊富に収録されているのも佳い。私はこちら方面の知識は全く無いが、DIY精神と草の根運動で驚くほど沢山のリリースがあり、どの作品も漏れなく独特なアートワークを持っており、一定のルールや美学のようなものも感じられる。それらがジャンルとして成立させる要素としても重要なのだろう。

ゲーム音楽ともリンクしていて、個人的には懐かしのEcco the dolphinなんかも取り上げられている。そう言えば、先日発売されたメガドラ2ミニに収録されていたな。欲しい。

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<ホットドッグの歴史>

日本での浸透度はハンバーガーに比べてまだまだであるが、海外、ことアメリカに至ってはホットドッグは歴史・人気ともに相当なものである。海外チェーン店で日本に定着したものは無さそうと思ったが、コストコの、あの安くてデカくて美味いホットドッグは今や日本全国に行き渡っているといっても過言では無いかも。コストコ最高。